偶像たちが目にしみる

あなたに心奪われながら 僕は生きてもいいですか

夏のまんなかに君がいた

2019年7月12日。蒸し暑い日だった。

その報せを聞いたのは、帰路につく鈍行電車の中だった。

Twitterのタイムラインに流れてきたいくつもの画像を見た瞬間、ばくばくと鼓動が早まり、鳥肌が立ち、頭が真っ白になった。

 

 

 

 

 

黒を基調としたジャージ姿。

 

 

『ジャニーズJr.の子かな?可愛い~』

 

 

白い肌。染めて茶色がかった髪。

首にかかった『関係者』のパスカード。

 

 

 

 

 

 

『ドームにゆうぴがいる!』

 

 

 

 

 

 

その日は、髙橋優斗くんと、わたしを含めた髙橋優斗くんのファンにとって、いちばん長い1日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大慌てだった。

 

 

つい何日か前に、亀梨担の先輩と

「優斗さんもそろそろ始球式の仕事来ないかなぁ」

「始球式は本当に予告なく急に出るからね」

なんて話を聞いたばかりだった。

 

 

 

いつか。そう思っていた。

 

 

いつか、は、すぐ来た。

 

 

 

 

大好きな男の子が、夢の舞台に、いざ行かんとしている。

優斗くん、早すぎる。

あなたを選んだ瞬間から覚悟は決めていた。一瞬でも目を離せば見失ってしまうくらい、あなたがとんでもないスピードで前に進んでいっていることなんて、そんなことなんて、今に始まったことじゃない。

 

 

それにしても急すぎる。

私の最愛の男の子は、たった数時間目を離すことさえ許してくれないというのか。

待って。待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待ってマジで。

急展開にもほどがある、ガチで。

 

 

 

 

 

本当は客席から見ていたかったよ優斗くん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

現地の野球ファンの方!!!!!!!!!!!!!!!!投球の瞬間だけでいいからこの片田舎のクソオタクと入れ替わってくださァァァァァァァァい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

田舎町をガタンゴトンと横断する列車の緩やかさに今日は苛立つ。降車してすぐさま駅を出る、走る、走る、走る、走る。

 

 

 

 

 

必死にTLを追っていると、マウンドに現れたのは優斗くんだけではない。HiHi Jets5人全員いるとの情報が飛んできた。

 

 

 

その情報で、先から慌てふためいていた髙橋担に加えて他の4人担の子達もザワザワしはじめる。既にこの時のTLは『お祭り騒ぎ』と言う他なかった。

先から荒ぶり散らかしていた髙橋担私は更に動揺して、え????もしかして投げずにサマステの宣伝だけして終わる????とか内心不安になっていた。

 

 

 

 

てか今日ジャニーさんの家族葬じゃないのか???????????(ここで思い出す)

 

 

 

 

そしてここまで書いていて、ファーストピッチセレモニーのその瞬間の記憶がなくて急に困っている。

配信のアプリを入れていたはずなのにリアタイした記憶がない。

 

 

ネットの記事や現地にいる人が撮影した写真を何時間と、ずーーーーーーーっと眺めていた。

 

 

 

もう少し頭の整理がついたら動画を見ようと思った。

 

 

そうこうしているうちに家族葬の様子についての報道があり、

www.asahi.com

東山紀之さん、堂本光一さん、髙橋優斗さん、近藤真彦さんたちが感謝の気持ちをのべた。(記事より抜粋)

 

 

 

 

 

どれだけ静止画を眺めても、どれだけ文字を追っても気持ちは落ち着かないと察した。

意を決して、現地にいた野球ファンの方が「ジャニーズファンの方へ!」とTwitterに載せてくれた動画を再生した。

 

 

 

急遽スマートフォンで撮ったのか、画質も音質もお世辞にも綺麗とは言えない動画。

 

 

だけどそれが、それこそが臨場感を伴って小さな画面から届く。

 

メンバーが順に挨拶を述べていく。東京ドーム。集まっているのはほとんど自分たちを知らない人達。アウェイな環境にそれぞれが緊張した面持ちでマウンドに並ぶ。アナウンサーの方にコメントを促され、スクリーンに優斗くんの顔が映る。

 

 

 

 

 

「えーーーーーーー!!!!!!!!皆さん!!!!初めまして!!!!!!!!ジャニーズJr.ァ!!!!HiHi Jetsの髙橋優斗といいます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「えー僕は!!!!!!!!小学校の頃から野球をやっていて!!!!!!!!この!!!!夢の舞台に立って!!!!!!!!めちゃくちゃ緊張しています!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「えー是非ですね!今永選手!!そして有原選手のような!!!ストレートを投げたいなと思いますので!!!!!!!!皆さんよろしくお願いしまァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーす!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

言い終えて、風を切るようなスピードで頭を下げ、深く、深く一礼する。

音が割れるほど大きな声で。

 

 

メンバーと各球団のマスコット達が見守る中、前を見据えて、

 

 

 

 

 

投げた。

 

 

 

 

 

 

 

ボールは投手の魂をひとさじ切り分けられたかのように真っ直ぐな進路でミットに収まった。

 

 

 

どよめく客席。

 

 

 

天高く両手の拳を突き上げる。

 

 

 

 

 

真っ先に蒼弥さんが抱き締めてくれたその時、涙が止まらなくなった。

 

 

 

 

 

 


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そんな、一番長くて暑くて、熱い夏の記録。

 

 

 

 

 

 

 

⚾️

 

 

 

 

 

 

どうしてこんなことを急に思い出したかと言うと

 

 

j-island.net

 

 

今日、優斗くんが挙げてくれた動画。

愛おしそうに手にした黒いグローブには、『JOHNNY.H.K』の刺繍。

 

 

 

 

 

そうか。

 

そうだったんだ。

 

 

 

 

 

あの日、あのマウンドには、ジャニーさんも一緒に立っていてくれたんだね。

 

 

 

 

 

 

 

元々はKAT-TUN亀梨和也くんがジャニーさんに贈ったものを、あのファーストピッチセレモニーの日に優斗くんが亀梨くんにお願いしてお借りしたという。

そして亀梨くんのご厚意で、そのまま優斗くんが譲り受けた、と。

 

 

墓場まで持っていく、と言う優斗さんに、またそんなこと言って、いい加減優斗さんのお墓は思い出の品でパンパンになっちゃうよ、また風磨さんに怒られるよ、と、少し笑った。

 

 

 

 

そんな私の心の声に返事をするかのように、「…これもか」と小さく呟く優斗さんに、少し泣いた。

 

 

 

 


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