偶像たちが目にしみる

月火水木金土日以外で会おうよ

生涯丼数

きそがわです。

 

最近ブログの更新率が下がってしまったので、ジャニーズJr.を見習って普段使いもしていこうかと思い立ちました。

 

 

本髙さんの生涯麺数のお話に胸を打たれしばらくが経ちました。

 

生涯にどれだけ好きなこと・ものを見て、食べて、過ごしてというのは意外に数えられる程度なのかもしれない。本髙くんにとってその矛先が麺であるだけで、いくらでも汎用性のある理論だ。

 

 

映画や本の生涯本数、生涯現場数、などなど、好きなものだからこそひとつひとつを大切にしていくことで、ちょっとずつ幸せになっていける。

 

今までは何気なく費やしていた時間を、好きなもののために使って生涯○数を増やしたい、と考えるようになった。

 

やっぱり、本髙くんはいつも正しい。

 

 

 

麺と言えば、以前仕事の休憩中にカップ麺を食べていた時に「きそがわさんってカップ麺とか食べるんだ」とか言われた。

 

きちんとした食生活をしていると思われているのは何よりだけど、そんな他者がなんとなく発した言葉に、なんとなく疲れて、なんとなくそれ以降休憩中にカップ麺を食べることはなくなった。

 

矢花さんが言うところの、自己像と理想像の乖離、というやつかもしれない。

 

 

素の自分と、周囲から見た自分とのギャップに苦しむ、という葛藤は、例えば芸能人であるとか文化人であるとか、その名を広く知られるような人にとってのもので、なんなら、贅沢な悩みだな、とさえ感じていた。

 

 

自分の中でその概念が崩れたのが、今から1年ほど前。とても私を気に入ってくれた人と出逢ったことがあり、周囲から「昨日○○くんと会ったけど、ずっときそがわさんの話してたよ」と報告されるようになった。

 

 

本人からもきそがわさんみたいになりたいです!とか会うたびに言ってもらって、珍しいこともあるのだな、と思いつつ内心めちゃくちゃ嬉しかった。

これまで私が作ったものに対して褒めていただくことはあっても、私自身に興味を持たれることはあまりなかったから。

 

しかし会うたびに話すたびに不思議な感覚に苛まれていく。

 

 

互いに目を見て話しているはずなのにまったく目が合わない。彼が見ているのは私の皮を着た別の誰かで、私ではない。

 

まさに、「自己像と理想像の乖離」が起こった瞬間だった。

 

 

その時、他者にとっての偶像となるには相当の覚悟が必要なのだと思い知った。

その覚悟を持った者にのみ、偶像という肩書きは与えられる。

 

 

だから、「アイドルってすごい」。

 

 

 

そして矢花さんが仰った通りに、どんな人間にもたくさんの顔がある。

 

学校や職場、対友人、対家族。

 

それはまるで衣服のようで、どこに行ってもサイズの合わない服ばかり着てしまう私にとって、着たいものを着て人前に立てる人が心底羨ましく、眩しい。

 

 

 

一番好きな映画に、このような台詞がある。

 

 

お前も俺もみんなも、それぞれが知ってるサトルしか知らないんだよ。だからみんなが知ってるサトルなんて誰も知らないし、そんな奴この世には存在しないの。

ー『パレード』

 

 

私の見ているアイドルは、私しか知らないアイドル。

それは捉えようによっては尊く、捉えようによっては虚しい。

アイドルに限らず、私は誰かのすべてをわかることは出来ないし、

反対に私のすべてを誰かに分かってもらえることもない。

 

そう思っては忘れて悩んで泣いて、また思い出して諦めてを、矢花さんよりいくつか歳上で、ずっと狭い世界で息をしている私も繰り返してしまうし、

貴方が抱えているその葛藤はとても美しいものだよ、矢花さんにはお伝えしたい。

 

 

 

 

追記。

 

本髙さんに対抗して、生涯丼数を増やしていこうと思います。

ローストビーフ丼。

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ジャニオタ、日プ2を観る

久々の更新です。

 

このブログを見てくださる方は大方私のツイートも見てくださっている方だと思いますが改めて。

 

 

 

最近、『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』を見始めました。

 

 

 

サバイバルオーディション番組と呼ばれる類のもので、主役はアイドルを目指す101人の少年~青年たち。
視聴者=国民プロデューサーの投票によって彼らは回を重ねるごとに人数が絞られていき、最終的には11人のグループとしてデビューが約束されます。

 

 

現在、元々101人だった練習生が徐々に絞られていき、現在の候補生=練習生は40人。

 

 

ちなみに言うまでもないですが、SEASON1で選ばれた11人は『JO1』としてデビューし華々しく活躍中。
(ちなみにSEASON1は未視聴でJO1についても全く知識がありません…。白岩さんがフォロワーの推しということくらい…)

 

 

そんなSEASON2から国民プロデューサーになったジャニーズJr.のオタク的気になる練習生のお話がしたい。

 

 

言うたらこの40人たち(現時点)は、近い将来自担と市場を争う競合相手の卵。

 

競合他社のオタクから見てこの人材はアツい…と感じた方々7人を並べました。

 

 

 

布教目的ではないので画像も動画リンクも貼りません。各自自己判断で沼に落ちてください。



 

 

あとバカオタクなので、『最強な自担に最強な競合他社をぶつけたい!!』という、スーパー戦隊仮面ライダーを戦わせたいみたいな気持ちもある。

 

 


※この先あくまで個人の見解・意見です。

 

 

それではレツゴー!

 

 

 

 

木村柾哉
SEASON2のエース。
様々な経歴を持つ練習生の中で最初1位と聞いて「誰?!?!?!」となった。ダンサー時代から有名な方なんですね…。
でもやっぱ見ていくうちに納得…というか、うまく言語化できないけど佇まいにセンターとしての説得力を感じる…。
何より『無限大』のプロデュース力は圧巻!!プロデューサーとセンターを兼任できる人材ってJでもなかなかいない気がするので、そういう側面でも重宝される人材だと思う。

 

 

尾崎匠海
誰が見てもイケメン。「俺イケメンなんで」と言ってあぐらかいてても誰も文句言えないくらいイケメンなのに、歌もダンスもレベル高くてもうどうしようもない(?)
最近前髪が伸びてきて何故か私がホッとしている。
これまではダンスも歌もできるオールラウンダー、優等生のイメージだったけど、それゆえに殻を破れないでいた7話の涙のシーンや、最近のビハインド動画などでのヘタレな姿も度々見るようになって以降、突然の尾崎株上昇現象が起こってしまった。
私にとってオタクの本能的に好きなのは宮下くんで、今後を見たいのは藤牧くんだけど、この番組で輝く姿を、この番組からデビューする姿を見たいな…と思うのは尾崎さんで、2pick制の時は時々ですが投票させていただいていました。

 

 

 

 

藤牧京介
1pickの宮下くんが脱落してしまった今、私にとって唯一の光。宮下くんがこの番組で初めて組んだグループに彼がいて、歌を教えてくれた。
この声を勝ち取ったらもうデビューグループに怖いものはない。

音が鳴り、マイクを握り、息を吸った瞬間に、その表情は別人のように生き生きと輝く。心から歌うことが好きだと、自分は歌うために生きているんだと、言葉にするよりゆうにその姿が雄弁に語る。

歌詞を読み上げるような、いわゆるエモーショナルな歌い方ではないけれど、その歌声には余白がある。

その余白に、聴いた人が感情を乗せて心を震わせる。

さらに藤牧さんの魅力的な『余白』は歌のみならず、その佇まいにある。

どうしてアイドルのオーディションを受けたんだろう。

今何を思っているんだろう。

そういった、彼の内なる感情や思惑が番組内ではあまり読めなくて、それゆえに深みにはまってしまう。

今私が少し怖く思うのは、彼の言動に生じる余白にこちら側が『理想の藤牧くん』を嵌め込んでしまいやすいこと。

(現に、年相応なやんちゃな面が見えるたび、従来の控えめなイメージとのギャップにインターネットが揺れた瞬間が何度かある。ギャップ萌えで済めば強みになるけど、ファンが行きすぎるとその首を絞めかねないなと密かに危惧している)
そして、Jの子達にすらあまり感じなかった『大野智さんぽさ』をこの人からはどことなく感じる。(怒られそう。すみません)
アイドルが「みんなの王子様」だった時代では、ここまで早い段階でここまで高く評価されなかったのではと思う。
技術のある子はごまんといて、いつでも誰でも誰かのアイドルになれるこの時代に、藤牧京介は見た者を「この子は私だけのアイドルだ」と思わせる。
もっとこの子の先を見たい!絶対に私が幸せにしなければ!という使命感を100万人に抱かせてしまう、たいそう罪な男。
この日プという企画の本質を最も味方につけている。
藤牧、私は見えるよ…数年後、タカさんに耳打ちされて歌番組で中居さんと乱闘してるあんたを…!!

 

 

 

番外編:KENZO(?????)
ダンストレーナー
この番組の出演者の中で一番顔が好み。(私のリアコ枠・インパの影山くんに似ているので)
でもレッスン中はキレ散らかしてばかり(というかそういう場面ばかり切り取られがち)で国プから敬遠されていて少し悲しい。
本名がケンゾーではないことが一番のびっくりポイント。

 

 

 

田島将
何を隠そうこの人こそが私が日プを見るきっかけを作った人。
Jr.時代に応援していた田島くんが紆余曲折を経て日本でまたアイドルを志してくれたということで、投票くらいは力になりたいな、と思ったらどんどん番組にハマってこんな有り様になってしまった。
本人からしたら不本意かもしれないけど、その経歴から関心を持ってファンになってくれる層が一定数いると思うし、そういう人を簡単には離さない実力がある。
オンタクトの時から放っていた並み外れたオーラは、単に芸歴が長いだけでなく、この日プに懸ける強い思いが彼に与えた翼なんだと思う。

 

 

篠原瑞希
上位メンバーが大人っぽい曲やダンスナンバーで勝負をかける中、現役高校生を集めて番狂わせの大優勝、DKの乱を起こした偉人。
辞めジュなの存じ上げなかったけど、並みならぬプロ意識とプロデュース力と魅せ方を見れば納得する。アイドルを愛するアイドル、のステージの立ち方をしている。Jの遺伝子も感じるし、なぜかハロプロの遺伝子も感じる。これは玄人オタクに刺さる(確信)
そのままJに居てくれたらどうなってたのかな、と思うけど合いそうなユニが思い浮かばねえ。でもあの大きな事務所を離れて得たものは篠原Pしか持っていない強みだと思うし、日プという場所に留まらずアイドルとして活躍できる素養を感じる。

 

 

松田迅
「絵画じゃん?!?!?!」
「えっ 何………………………………?」
『Your number』のパフォーマンスは見る者の語彙力を奪う。(参照:はんにゃ金田)
Jr.のオタクよく聞いてくれ。そして全てを察してくれ。なんと彼、02LINEです。
ステージ上では美しく舞い、ステージを降りれば仲間想いのムードメーカー。
特別推しているわけではなくとも、立ち上がって他のグループのパフォーマンスを盛り上げる姿、脱落してしまった練習生に駆け寄って泣き崩れる姿が目に留まる。
他の練習生のことをまるで自分のことのように、あるいは自分のこと以上に一喜一憂する熱い男、それがMJ。
できることなら宮下くんと同じグループでパフォーマンスしてプリキュアみたいに最強になるところが見たかったです。
たぶん同じ原材料を沖縄の日光に当てて育てたのが松迅で、東京のブルーライトに当てて育てたのが矢花黎かなと思う。

 

 

宮下紀彦

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見てくれこの素数
平成の人類のキセキが山Pなら、令和の人類のキセキはのりぴーです。
練習生が公開された時点で一目惚れ。1pickになった決め手はこちら。

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他の練習生が可愛い自撮りやお洒落なスナップを載せるなか、堂々と1枚目に躍り出たゴリゴリの朝食。
朝日のように降り注ぐ確信。この男は『信じられ』る…!!!!!!
その気品のある端正な容姿から国プにつけられたあだ名は『宮様』。ファンダム(ファン)の名称は『宮仕え』。
しかし彼の魅力は番組が開始してからが本番。美しい顔に色とりどりの表情を乗せ、小柄な身体でステージを跳ねる。
未経験ながらも軸のあるパフォーマンスは、鍛え抜かれた体躯によるもの。
口を開けば一に筋肉、ニに筋肉、三、四がなくて五に筋肉。

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元々小柄で足が長いから座高が低くて、座ると練習生の中に埋もれて見えなくなる。

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そして何よりファンや周りの支えてくれる人へ常に感謝を絶やさない。番組内での涙の理由を聞かれた際のこの回答を抱き締めて私は一生生きていける。

youtu.be他の練習生からは「のりぴー」と呼ばれ、年下からも可愛い可愛いと愛でられる、S2に咲いた1輪の花。f:id:ksgw___8:20210513204107j:image
まさに未来しかない、愛される宿命しかない、これからの化け方が楽しみな練習生、でした。
でした、と過去形で綴らなくてはならないことが今でも悔しい。
内心、年齢的にもこれが最初で最後のチャンスだったのかも、と思っていたけど、最後のコメントで『待っててください』と言ってくれたのが嬉しい衝撃でした。
ありがとう宮下紀彦くん。
番組はこの先も続くけど、ずっと自慢の1pickです。

 

youtu.be

youtu.be

 


はい。

 

すみません。

 

最後だけ、手が勝手に画像と動画リンクを貼ってしまいました。

 

 

以上が私的に今後の動向が気になる7人です。

 

 

 

 

では。

 

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アイキャッチ用。

無性憧憬

最近、ある問題に悩まされている。

 

 

 

「自分が『ダ・ヴィンチ』の表紙を飾るとしたら、何の本を持つか」問題。

 

 

 

その日そのタイミングで答えも異なるとは思うけど、今の私だったら、この本のタイトルを挙げる。

 

 

 

 

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村田沙耶香著「丸の内魔法少女ラクリーナ」という小説を読みました。

 

可愛らしいタイトルに唆されたページを捲ったら最後。

 

読後感はちょっとずっしり来る。影が重たくなるような余韻。
後味が悪い、とはまた異なる次元。

 

 

まずは表題作「丸の内魔法少女ラクリーナ」。
子供の頃に熱中した魔法少女ごっこを大人になっても続けているリナが、モラハラ彼氏に悩む親友レイコを守るために、彼氏にある挑戦状を叩き付ける物語。

 

 

続いて「秘密の花園」。
初恋の相手である早川くんを忘れられない千佳が、ひと夏の間彼を監禁し「思い出作り」をする。

 

 

無性教室」。
短く切った髪。胸の膨らみを押さえつける専用の制服。一人称は全員「僕」。クラスメイトに自分の性を明かすことを校則で禁じられている学校に通うユートの物語。

 

 

変容」。
ファミレスでパートとして働き始めた真琴。バイトの学生たちと関わっていく中で、若者から「怒り」の感情がなくなりつつあることを知る。

 

 

以上4つの作品からなる短編集。

 

 

いずれも、ありそうでありえないような、ありえなそうでありそうな世界を描いている。

 

 

一番好きな作品はどれだったかと聞かれたら即答できないけど、この4作の中から1つだけ映像で観られるとしたら、


秘密の花園」。


早川くんを、敢えて髙橋優斗さんにやってほしい。

 

 

好きな男の子を監禁するという衝撃的な独白から始まるこの章は、端々がおとぎ話のように空想めいている。

 

「思い出作り」と名付けた監禁生活を通して、不思議な関係を構築していく早川くんと千佳。

その夢のような日々の色彩は、2人がキスをした瞬間にひっくり返る。

 

おとぎ話の中のキスは、時に呪いを解き、時に長い眠りから目覚めさせ、時に愛し合う2人の障害を打ち砕いてきた。

 

千佳にとって、この初恋は呪いだったのか。救いだったのかが判明するクライマックス。

 

早川くんのラストシーンは少し腑に落ちなかったけど、含みがあって、好きな人がこの本を、ひいてはこの章を読んだ感想を知りたい、と思う。

 

 

 

 

 

 

ちなみに「変容」は「世にも」っぽい。これはすごいリアル。近い未来の自分を想うと他人事とは、フィクションとは言えない。

 

アンガーマネジメントとか、否定しないツッコミとか、とにかく「怒ること」へのアンチが高まっている現代の延長線上に、この物語は存在している。

 

何なら、いまの60代以上の世代の人からしたらこの物語は既にノンフィクションなのかもしれない。

耳慣れない言葉が飛び交い、当たり前だったものが淘汰されていく「トレンド」という名前のホラーを、私は受け入れられるか。

 

 

小説を読んでここまで色々考えを巡らせたのも久々で、ざっと調べてみたらこの本、なんの賞にも引っ掛かってないらしくてパニックになった。

 

賞なんて当てにならんな。