偶像たちが目にしみる

あなたに心奪われながら 僕は生きてもいいですか

七色のポートレート

2018年11月30日。

 

そこに彼の名前がないことを必死に祈りながら、スマホの画面をスクロールした。

 

 

『メンバーの退所時期については以下の通りです。』

 

 

安井謙太郎  2019年3月31日』

 

 

涙もこぼれなかった。

しっかりスマホを握っていた。

 

思ったよりショックを受けていないらしい自分にショックを受けながら、家族に声を掛けた。

 

 

「安井くんが、」

 

 

そう言った声は自分のものとも思えないか細さで、震えていた。

 

ああ。

 

ちゃんと悲しい。

 

ちゃんと苦しい。

 

ちゃんと辛い。

 

 

もう一度、安井くん、と呟いた。

 

その名前を呼ぶたびに、涙が溢れてきた。

 

安井くん、安井くん、安井くん。

 

 

 

安井謙太郎くんというアイドルが好きだったということを、この心に走る痛みが証明していた。

 

 

始まりはドラマ『BAD BOYS J』で、当時A.B.C-Z担だった私は橋本良亮くんの部下役を演じていたことで初めて安井謙太郎くんというJr.を認識した。
それから相棒役の萩谷くんとの萩安コンビにすっかりハマって、初めて好きなJr.という存在が出来た。
そのときはまだ安井くんは『謎選抜』と呼ばれていた。

 

BBJは映画化もされ、後番組の『49』『SHARK Season2』にも安井くんがレギュラー出演することになり、更にJr.だけのバラエティ番組『ガムシャラ!』も始まって、まさに安井謙太郎くんはジャニーズJr.の中心的存在となった。

 

いつもステージでキラキラ輝いて、安井姐さんなんて呼ばれたりもして、マイクを持てば気配りを絶やさない安井くんに、アイドルとしての好意だけではなく、人として憧れの念を抱いていた。

 

ほどなくして『Love-tune』というグループが結成された。本当に嬉しかった。ちょうどJr.の中で様々なグループが組閣されていった時期で、安井くんにもホームが出来た、それも、萩ちゃん、美勇人、顕嵐ちゃん、モロ、さなぴー、ながつという最高のメンバーに囲まれて。

 

Jr.だったら安井くんを応援していれば間違いない、と確信していた。

 

2016年のA.B.C-ZのコンサートでLove-tuneがバックについてくれた時は凄く嬉しかった。
結局、あれが私にとって最初で最後のLove-tuneになるとは思わなかったけど、Jr.コーナーで高らかに声を挙げて会場をLove-tune色に染め上げた安井くんの声と、それに呼応する客席の歓声が、昨日聴いたばかりのように反響している。

 

それから一時期別のジャンルにハマり、ジャニーズから少し遠ざかっていた頃、私はHiHi Jetsの髙橋優斗くんの担当になり、再びジャニオタの世界に戻ってきた。
優斗くんのことを調べていると、安井くんとラジオをやっていることが分かった。

 

その時既にLove-tuneには新規の仕事がほぼなく、雑誌や小クラにも出なくなり、らじらーだけがリアルタイムの安井くんを確約してくれる時間だった。髙橋担として楽しみつつも、安井くんの元気な声を聞けるのが毎週土曜日の楽しみになった。
Love-tuneというグループがどうなるかは分からないけど、らじらーがある限り、安井くんはずっとジャニーズにいてくれると信じていた。


いつか、Love-tuneのコンサートに優斗くんがやってきて、いつかの安井くんみたいに茶封筒を渡しに来る日を夢見ていた。夢というか、絶対そうなると思っていた。

 

 

安井くんがデビューしたら、絶対安井担になろうと決めていた。

 

後悔している。

 

 

好きになった瞬間から、担当になっていればよかった。
ちゃんとコンサートに行けばよかった。

 

だけど、もうそれは叶えられない。

 

いま髙橋優斗くんの担当になったのは、ほんのわずかながらこういう運命のせいでもあったのかもしれないと今になって思う。大好きな安井くんが手塩にかけて可愛がってくれた後輩。
先輩に対して人見知りがちな優斗くんが謙ちゃんと呼んでタメ口で話せる先輩。安井くんの存在がどれだけ優斗くんの支えになってくれたかを考えると伝えきれない感謝でいっぱいです。
優斗くんにとってもきっと辛い別れになるだろうけど、いつまでも「謙ちゃん」と「優斗」でいてほしいな、と願ってやみません。

 

7人の退所発表とともにジャニショからは既に写真が撤去されてしまったらしい。

 

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幸せそうな、七色のポートレート


私はこれを、Love-tuneの遺影にするつもりは一切無い。

 

 

だって、きっとまた、会えるでしょう?

 

 

 

 

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安井謙太郎くん。

 

 

ありがとう。

 

 

大好きです。